◇エアータンク&コンプレッサユニット作成 その3◇


◇第2章 コンプレッサ選定〜設計・配線編◇
エアタンクは用意できました。搭載箇所も確定しました。続いてコンプレッサを選定してみます。
エアホーン用のコンプレッサは主に日建ノイマック8キロタイプ(黄色のユニット)と、
日建ホーンマックス10(グレーのユニット)の2種類が大体どこでも手に入る物で、
どちらも最大タンク容量は10L前後のため、3倍の30Lには当然対応できません。
…たとえば、ノイマック8キロを10L近いタンクに接続してみると、「大丈夫なのか?」ってくらいの時間ポンプが回ります(
サンバーに使っているユニットはホーンマックス10を搭載し約9.3Lで当初使用していましたが、
排気バルブを使うと1回で大量のエアー(算出したら大体0.75L前後)が消費され、
エアー使用量 > 供給量
となってしまい、調子に乗って排気バルブを連続使用すれば
「圧力が上がらずコンプレッサは回りっぱなし」→「許容連続運転時間60分を超えてオーバーヒート」と言う問題を抱えていました。
…排気バルブなんか使わなければ問題無いだろ? って言われそうですが…(苦笑

気を取り直して… 今回エルフに搭載する物では排気バルブに対応できるようにするのはもちろん、
簡単な空圧工具を使えるようにしたいという思惑も実はあったりします(主にエアダスターやらエア式グリスガンなど)
そもそもそんな用途に対応できる、車載可能なコンプレッサは存在するのか?
エアホーン用では能力不足、果たして…。


あれこれ検証してみた上で、上田某所経由にて日建から「ホーンマックスJT MAX-JT-24」を取り寄せました。
聞いてみれば受注生産品で、メーカー在庫は無いらしく納期はそれなりかかりました。当然お値段も…お高いです(苦笑
「安く仕上げよう」、なんて言っていたのはどこに行ったのやら…(
このコンプレッサはエアホーン用というよりも、どちらかと言えばば産業機器用の強力なユニットです。
能力はMAX10の約5倍、対応する最大タンク容量は30L、連続運転時間120分! …う〜ん、見事なまでに要求に答えてくれそうです(笑
内容物は本体、吸入口のフィルタセット、圧力スイッチ・リレー等の配線部品、その他空圧回路部品、取説など…。
とりあえず使用するのに必要最小限の物は付属していました。
ただし、見ての通りの丸裸なので、そのままの状態で水がかかるような場所では使用できません。
車内などの水がかからない場所に設置するか、直接水がかからないようにカバーをする必要があります。
車内設置は… 一つのユニットとして作成すると言う趣旨から外れてしまうのでNG。
なのでカバーを一から設計して作る方向で行くことにします。どうせステーやらなんやら、作り物はいっぱいありますしね…。
物もある程度そろったので各部の寸法、車両側の寸法などを確認して…。


CADを使って構想を練って単品図化、板金物は毎度おなじみの上田某所へ部品製作を、
板金以外の部品加工は仲良くなっている近所のお客さんに機械加工依頼を…(笑
とりあえずこれで物が完成してくるのを待つだけとなりました…。

…部品が来るまでの間、今度は電気制御の方を考えていくことにします。
通常使用するならコンプレッサ付属の配線図通りにつなぐだけでOKですが、それでは面白くない(笑)ので、
 (1)ACC入りで、なおかつ手元スイッチがONの状態でコンプレッサユニット全体が有効になるようにする。
 (2)コンプレッサ作動中は冷却ファンを一緒に回すようにする(でかいモーターなのに冷却ファンが付いていないので( ))
 (3)電子ホーンとエアホーンを手元スイッチで切り替えて、ハンドルの純正ホーンスイッチで鳴らせるようにする。
 (4)エア工具を使うときに使える作業灯を設置する。
 (5)排気バルブは基本排気ブレーキと連動させ、手元スイッチで有効無効の切り替えが出来るようにする。
 (6)排気バルブ単体で動作を確認するテストスイッチを設ける。
この6点を考慮して配線を考えていくことにします…。

 
で、コンビニのくじで当たったノート(笑)に鉛筆書きでカリカリと…。
それなりに複雑な配線になるので当然線に番号を振って、リレーもそれなりの数使うので番号を振って、
配線ミスの無いようにして… 出来上がったのが右の物。リレーの種類がバラバラですが、まぁまぁ…(
一応コンプレッサ付属の部品も支障が無いように流用して仕込んでいます。
下手な事をして燃えたらそれこそシャレになりませんからね…。
ちなみに… もっとコンパクトに作る事もできそうでしたが、手持ちの部品ばかりを使用した結果あまり小さくなりませんでした。
あまり小さく作りすぎるとメンテナンスで困る点も出てくるのでこんなもんでしょうかね…(笑


車両の自作制御盤に追加配線・設置して電装は準備完了。リレー何個あるんだよ、って感じですがとりあえずOKです(笑
後はバッテリーからの追加配線とコンプレッサユニット、エアホーンへの配線、
排気ブレーキの信号線を入れてやれば動作するようになる…はずです(


〜その4へ〜


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